- 2006-09-07 (木) 2:11
- 日記
恥ずかしながら今日初めて『攻殻機動隊』の原作コミックを読んだ。
あぁ、凄すぎる。士郎正宗はやっぱり天才だったんだ・・・。
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現実には「力は正義」である事が多いわけだが、これに反発して「力は正義にあらず」といった理念もある。しかし正義を通そうとするならそこに力が必要であり、理想は実現が難しい。更に正義と言っても「全体と個」や「キリスト教社会とイスラム教社会」等両方がお互いに正義から生じてお互いを悪とみなすケースも多く、もはや正義などという言葉は古めかしくさえ感じられる。「より多数の合意」が正義であるならば、情報というのはものすごく重要になる。
攻殻機動隊[1] p.83 注釈より
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正義云々の解釈は重要でなくて、最後の”「より多数の合意」が正義であるならば、情報というのはものすごく重要になる。”という部分に注目したい。
攻殻機動隊は社会のあらゆるもの、人間さえもネットワークに接続された高度情報化社会を舞台にした近未来SFコミックだ。
この作品が描かれた89~90年に、後に来るIT社会を予見(ほんとにしたかどうかは別として)し、さらにその先を見据えた世界像の中でこの言葉が出てくるところに驚きを覚えた。
それは与えられた情報が全て正しいものだと受け入れてしまう、あるいは情報の正誤を見極める・知ろうとすることを疎かにしてしまう社会システムの到来を予見したものではなかったか?
さらに考えると、「そこにある情報だから正しい」という構造に遷移していくのではないか。
今の社会、こんな価値観に支配されているような気もする。
ボクは目に見えるその先が、知りたい。
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『舞台裏を覗けば夢は終わりさ』
BUCK-TICK「ヒロイン」より
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